理由はどうであれ合格は合格。
心なしか素直には喜べなかったが一安心をした。
真には悪いが俺と剛は高校生になった。
それから1回目の1 年の時には俺も子供だったせいか少々悪ふざけも過ぎたかんじで結果出席日数がたりずダブった。
当然ながら剛も一緒だ。
そして2回目の1年が始まった。
俺もさすがに自分の置かれている状況に気がつき今度は学校へ行った。
義務教育と違い高校は出席率が必要だ年間最低の出席が前提でそれを下回るとダブリ。
でもそれだけでは済まないのが高校の怖いところだ。
出席率以外に年に何回か行われるテストである決められた点数を取らないとダブる。
上記2つをクリアして始めて進級だ。
もう解るだろ?その通りだ。
当然剛もって感じだが奴は商業科で最低点数は40点。
俺の普通科は一応大学を目指す為にある為に50点だ。
奴は、進級した。
と、言う訳で俺は再びダブってしました。
卒業にこだわるつもりはないが、ただこんな俺でもただ見守り続けてくれる奴がいる。
それは母親だ。
学費もバカにならない。
3年分と残りの2年分は、高校と専門へ行ったつもりで面倒を見てくれるみたいだ。俺は、甘い。
そこが情けなく思う。
足早に学校を抜け出し近くの公園へ愛車のTWを取りに行く時に携帯が鳴った。
俺は、面倒くさそうに出た。
「はい」
相手は真だった。真は、以前説明したろ
「おめでとう。また、ダブったらしいな」
嬉しそうに言った。
「で、用件はそれだけか?じゃー切るぞ」
真は、話を続けた。
「悠、今日暇か?」
「忙しい」
俺、暇だったが一応そう言った。
真は、そんな俺の事は気にせず話続けた。
「ミーティングだ」
「何の?」
「バカ、決まってるやろバンドやろ」
「あぁ」
「あぁじゃねーよ、今日6時いつもんとこな」
「あぁ」
「あぁじゃねーよ、来いよ」
「あぁ」
「だから、あぁじゃねーよ」
次に返事をする前には、電話は切れた。
あいつらしい。
言いたい事だけ言っていつも切る。
だがあいつはかなり口の上手いやつだ。
言わば詐欺師以上かもか。
だが、思ったろ?なぜ関西弁?