「なんでよ……」


直があまりにも小さい声で聞き取れない


「なんであたしには何もいってくれないの??!!」


次は大きな声で言う

今までの事を吐き出すかのように



「あたしってそんなに頼りない?


確かに

ハルくんよりは古い仲じゃないから


今まで我慢してた


いつかは


いつかは言ってくれるって……


でも


そしたらだんだん弥生が離れてっちゃう気がして………


あたし………




辛いの



弥生が辛いならあたしだって同じ位辛い


弥生が悲しいならあたしだって悲しい



分かってよ


あたしは弥生を待ってるんだよ?


ハルくんより役に立たたないと思う


けど



けどね


少しなら出きるから………」



直の目から綺麗な滴が次々に流れた



あーー


あたし



凄く幸せ者だ…………


ふと先生があたしの視界に入ると


先生は少し微笑んだ


そしてあたしたちに近づいて


あたしの頭に手を置いた


「俺一回職員室行って来るな」


それだけ言ってから

あたしの頭の上に置いてある手をぽんぽん

ってして保健室から出た


きっと気つかってくれたんだ



あたしの胸が少し暖まる



今なら素直に言える気がする……



「なお……


ここまで待たせてごめん」


あたしは直の涙をぬぐった



「本当だよ……」



ニコと笑い合う