司は いつでも
どんな時でも気づいてくれた。






熱が あったけど
無理して学校に行った時。
あれは まだ中学2年の頃かな。
勉強が遅れるのが嫌で 両親にも友達にも先生にもバレない用にしてた。
皆 気がつかなかったのに・・・。







「緋李!帰るぞ!!」
休み時間 ボーッとしてた。
司の声でフラフラだった頭がスッと冴える。

あれ
6限 全部終わったけ?
「うん・・・」
まぁ 司が帰ろって言ってるんだし 終わったんだよね。
あーーー
凄く しんどいや。
でも あとは帰るだけ。

「?」

司は校舎を出た所で私を おぶった。

いつもみたいに言わなきゃ。
降ろしなさいよって・・・。
「緋李、無理しすぎ。」
司の優しい声が頭に響き渡る。
あぁ ダメだ。
私 もう・・・

真っすぐに保ってた首も 司の背中に預けてしまった。
恥ずかしいけど 心地いいや。
私は それで眠りについたんだ。