「長谷川ちゃんっ!女子テニス入ってくれない?」

「川満ー!授業中に部の勧誘してんじゃねぇよっ」

「んだよー!銀ちゃんって、そーゆー時だけ教師面。普段はただの独身アラフォーな・の・に」


「んだと」

「すすすすんまそん……。」





速くなっていく鼓動が気付かれない程、教室は騒がしかった。


「んじゃ失礼しました!」




放課後になる前に会えるなんて。


朝の占いも信用できないな。牡牛座11位だったのに。



その日は、いつもよりペンを持つ手が、すらすら動いた。