「とにかく速くきーちゃんに謝らなきゃ」
「待ってくれてた筈の相手が、何も言わず居なくなったら、誰でも心配しちゃうしね。」
「じゃあ玲羅!相談乗ってくれてありがとね!」
私はそうして、隣のクラスのきーちゃんに昨日の事を謝りに来た。
怒ってるかな?
いくら優しいきーちゃんでも、さすがにほったらかしは……
「緑っ!!!」
ビクッ
「き、きーちゃ…」
「もう!心配したよ~!」
「え?怒って……ないの?」
「ったく。そんぐらいで怒るわけないでしょ。大親友なんだから!」
「っ」
こんな良い子に「怒ってないかな」なんて疑ってた私が情けなく感じた。
私みたいなダメなヤツに抱きついてくれるきーちゃんを見てると、大親友を信頼出来てない自分に嫌悪感を抱いた。
「なに、うるうるしてんの!」
「あははっ。なんでもないよ!」
「ホントに~!?」
私には自慢出来る事なんてないけれど、
唯一の誇りはきーちゃんや玲羅みたいな、良い親友が居る事だ。
そう実感した時だった。