雪乃side


私は今、自分の病室で本を読んでいる

昨日望月くんに会ったとき、貸してもらった本

これがすごく面白くて、一気にもう半分以上読んでしまった


この本は男の子の友情、青春について書かれた物語

主人公ともう一人の男の子のハプニングにドキドキしたり、仲の良さに羨ましがったり、私はまるで本の世界に入ったような気持ちになった


私はそれからすぐその本を読み終えた


「....えぇ?」


私の頭ははてなマークでいっぱいだった

時計とみてみるといつも屋上に向かう時間だったので、私は訳がわからないまま本を手に病室を出た


エレベーターに乗って、短い階段を掛け上る


一気に扉を開けて、目当ての人の姿を見つけた私は、


「望月くんっ!!!!!」


叫んだ


こちらを振り返った彼は、なぜか満面の笑みで此方を見ていた