怒鳴り声とともに勇太の後ろから抱きついた女の子…


「え?」

「馬鹿勇太ぁ…なんで別れるなんていうの…勇太ぁぁ…大好きだよぉ、好きなのぉ」

「さ、紗雪ちゃん!?」

ここにいるはずない人物、勇太が世界一大好きな女の子。
谷川紗雪が自分の背中にいる。


「馬鹿…春菜から聞いた。勇太が見た人はあたしの従兄弟。平山瑞希で瑞希には勇太の誕生日プレゼント一緒に選んでもらってたの…。男が欲しいものなんてわかんないし…。ゆ、勇太以外に好きになる人なんてできるわけないじゃん。あたしには勇太だけだよ…」


勇太は自分の勘違い、紗雪からの思いがけない告白に顔を赤らめる。