自分のしたことは正しかったのか?
紗雪は誰を想っているのか?
そんなことを考えながら迎えた夏休み。

「図書館いってくる」

勉強に集中するために勇太は図書館へ向かう。

「紗雪…」

勇太の家から図書館にいくには必ず谷川家の前を通らないといけない。
家は売ってしまったけれど、まだ紗雪たちがいるように見える。
玄関の扉を開けて『勇太っ!!』って笑っている紗雪が幻覚で見える…


「勇太っ!!」

あー。俺相当ヤバイな。
紗雪の声、まだ覚えてる。
忘れねぇと。

「勇太!!!」

まただ…。俺こんなに紗雪のこと…

「馬鹿勇太!!!」