このままだと本当にレストランが焼き尽くされてしまう・・・

でも、今俺が行ったら美幸の命が危ういかもしれない。

美幸を犠牲にしてまでこの人々を助ける必要はないんじゃないだろうか・・・ 




「--って!」

「え?」

「早く行って助けてあげて!あなたしか助けられないの!
 わたしは大丈夫だから。」

美幸は泣き叫んだ。

あぁ、そうだ。俺はなんてみっともないことを考えていたのだろうか。

人間は窮地に立たされるとふとよくない考えが浮かぶものだ。

  

俺は人々も彼女も両方助かれば本望だ。





そして俺は走りだした。