「…おい純。」

「…悠斗」

俺達は顔を見合わせた。

「間違いねーよ…な」

「…当たり前だ。見間違うわけがない。その証拠だ」

生徒手帳だ。さっきぶつかった時に落としたのだろう。
―西野加奈美

加奈美…

懐かしい名前。
思い出がいっきに頭を駆け巡る。

「間違いねぇな」

「やっと…会えたな」

「…俺達も早くいこう。」

俺達は歩きだした。



聖蘭へ。