5時間目の授業、一番後ろの席にいる私。

進め方がうまいって評判の城山先生だったから、気合入れてノートにメモを取り続けた。

私は、チラっと神崎陸を見つつ、幸せな時間過ごしてたんだ。


「この英文訳しなさい。山瀬!」


城山先生が当てたのは、一番前でしゃべってた女子。


「先生、私ばかなんでわかりません。」


やる気のない生徒だって、担任からも聞いてたけど堂々とした返答に驚いた。

怖そうな城山先生の前でも態度の変わらないその子に、好感を持った。


「そんな態度で、ちゃんとした大人になれると思ってんのか。だから、ぶくぶく太っていくんだよ」



・・・・ブチッ!!!!




私の脳の中のどこかの線が切れる音がした。