曇り空の雲の隙間から光が差し込む。
「どうなるのかな。まこの恋。私だったら、こっそり付き合っちゃうけどな。もしくは、実習終わったら告白する!でも、神崎君から告ってくれるかもよ。それなら、レナって子もまこのこと恨んだりしないじゃん。」
涼子と話していると、自然に元気になれる。
いつも、陸のことを涼子に話すと気持ちが軽くなった。
常に心の中にある罪悪感は、自分では消すことができなかった。
「私、レナのことを理由にしたいだけなのかもしれないな。実際、レナとそんなに深い仲でもないし。ただ、今の自分の罪悪感に耐えれないだけなのかも。」
本当は怖い。
このまま、陸との距離が遠くなること。
それに反比例して大きくなるこの気持ちが自分で恐ろしいんだ。
実習が終わったその瞬間に魔法みたいに、パッと夢から覚めるんだ。
私の恋は終わっちゃうんだ。
それが怖いだけ。
だから、逃げようとしている。