「何をおっしゃってるのかわかりませんが、ボールがぶつかったときに送ってもらっただけです。手を出してるなんて言い方取り消してください。」


龍之介の視線が私に勇気をくれた。


祈るような目で私を見つめていた。


私は、生徒を守る立場なんだ。

教師になりたい理由をもう一度思い出す。



「謝ってください!!神崎君に!!」


大声と共に涙まで溢れた。



「君は本当に甘いね。そんなんで教師になれると思ってるのか。そんな真っ直ぐな考えで、教師になんかなれんよ。いっそ、神崎のお姉さんのキャバクラで働かせてもらったらどうだ?ラクして大金がもらえるいい仕事だ。教師なんてな…」







ドカッ!!!





城山が言い終える前に…






陸が城山に殴りかかった。