凍りつく空気。


怒りで震える指先を私はひざの間に挟んだ。



「あんたに何がわかるんだよ…!何も知らないくせによけいな事ばっか言ってんじゃねーよ!」



陸が声を押し殺すように低く小さく言った。

必死で怒りを抑えてるのがわかる。



「あぁ?なんだその口の利き方は!!お前も勉強なんかしないでラクして働ける場所へ行ったらどうだ?」



やめて!!!

お願いだから。




これ以上傷付けるのやめて。


このクラスの生徒を、この学校の生徒を…どれだけ傷つければいいの?




お願いだから、陸の純粋な優しい心に踏み込まないで…