車で送ってもらうことを拒否したあの日から、城山の視線は前よりも鋭い。
私のせいなのかと思うほど、最近は機嫌の悪さも目立つ。
「神崎、何寝てるんだ!!お前は、どうしようもないヤツだな。」
居眠りしていた陸に、イヤミたっぷりで注意する城山。
こういう言い方が嫌い。
どうしようもないのは…あんただよ!!
「お前、夜遊びでもしてんのか?それとも、ホストクラブででも働いてるんじゃないのか?」
嫌な予感がした。
お願いだから、それ以上言わないで!
心の中で城山に必死で頼んだ。
でもその想いは届かなかった。
「やっぱり姉ちゃんが姉ちゃんならお前もそういう世界に向いてるんじゃないか。はははは。」
クラスの誰もが笑わなかった。