「失礼しま~~す!」
真っ赤なキャップを浅めに被って、肩にかばんを背負って登場。
神崎陸、下校ファッション!
「あ、先生いたの?こいつ、病院行かなくて大丈夫かな?」
保健の先生に私の事『こいつ』なんて言っちゃって…!!
「先生に向かってなんてこというの。里中先生って呼びなさい。病院は行かなくて大丈夫よ。明日になって、様子がおかしかったらまた考えましょ。」
保健の先生の眼鏡の外し方が色っぽくてドキッとした。
「そっか、良かった良かった。じゃ、俺、送って帰るわ。」
何気に私の荷物持ってくれて、まるで彼氏のように、当たり前のように私の背中に手を回した。
保健室を出るときの保健の先生のニヤニヤした顔。
100%バレた。
私の気持ち。