■別れ?

フワフワ、フワフワ…
暖かくて安心する

『ん…』

目を覚ました私は眠気眼で広い背中を見た

広くてたくましい背中…

『洋くん…』

洋くんだと確信もなく頭に頬を寄せる

『残念でした、あなたの弟です』
『げ…』

直樹は意地悪に言うと支えていた手をパッと離す
支えを失った私はストンと地面に下りた

『…落ち着いて損した…』
『あっそ…ってか真中さんから伝言』
『伝言…?』
『「少し距離おこう」って… 姉ちゃん達、喧嘩でもしたの?』

少し…距離を…?
何で…?

『直樹、その他に何か言ってた?!』
『いや、何も…』

精一杯に洋くんの言葉の意味を考えたが、どうしても解らなかった

ただ1つ思い当たるのは、自分の醜態
いくら薬のせいとはいえ、醜い様に変わりはない


私達…
駄目になっちゃうの?