『教科書使っていいよ』

そう一言だけいった女子はどこか寂しそうでつらそうな顔をしていた。



俺は言われた通り教科書を使わせてもらったけどその子はずっと外を見たまま、一度もこっちを向くことはなかった。





外見を見れば茶髪のゆるくウェーブのかかった髪をしてて化粧もしてて今どきの女子高生なのに、彼女は何か違う…







俺は気になって仕方なかった。

名前も知らない彼女のことが…―





.