いつものように
自分の席について
ぼーっと空を眺める。
先生が入ってきても気づかない
ってか話を聞く気がない。
「今日はまず転校生を紹介する」
「永田亮輔です。よろしくお願いします」
転校生かぁ…ぐらいの感覚で
あたしは外から視線を変えようとはしなかった。
〟あの人超かっこよくない〝
そんな女子のひそひそ声が
聞こえてくる。
「…川、長谷川!!」
はっとしたら
あたしは先生に話しかけられていた。
『はい…何ですか?』
相変わらずっていうのかテンションの低いあたしに
呆れ顔で先生が続けた。
「永田、今日来たばっかで教科書無いから見せてやれ」
はぁっ!と思って
となりを見てみると
見たことのない人が
座っていた。
『あの…』
「永田亮輔。よろしくな」
さっきも自己紹介をしたんだろうが
あたしはもちろんきいてなかったため今初めて
名前と顔を知った。
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