最後に自嘲的な笑みを残して学校を後にした。 麻衣を残してきてしまった。こんなに暗いのに大丈夫だろうか。だけど合わせる顔がない。 学校を出て数分、後ろから足音が聞こえてきた。振り返ると、麻衣が走ってきている。 「……俊ちゃんっ」 俺の胸に飛び込んできたお前はやっぱり少し震えていた。 「………わたしも好き」 すごく小さい声だったけど、俺にはしっかりと聞こえた。 .