頭の中が、真っ白になった。
無意識に体が動いて、本当は入っちゃいけないんだけど、弓道場へ向かった。
弓道場はここら辺では有名で、すぐに分かった。
照大は居た。
背筋は真っ直ぐで、弓をピンと張っている。
その視線の先には、もう的以外に無い。
集中力の塊と化した照大は、私にも気づかない。
幼い頃から優しい照大。
自分は出来るのに他人を待ってあげたり、余程のことが無い限り怒ったりしない。
ヒュッと音を出して飛んだ矢は、何Mか先の的に当たった。
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