“知ってて傷付けるより知らなくて傷付ける方が最低”


いつか百合ちゃんが言っていた言葉が頭を打つ。


「大丈夫か?」

「…うん。あの、二人はそれを知ってたのに何で言わなかったの?」

「それはさ。」


二人とも、顔が緩む。


「みんな、桜嘉が大事だからね。」



涙が零れた。