まもなく、学校は始まった。

冬休みは二週間も無いから、百合ちゃんを見るのが懐かしいというより久しぶりだと思った。


「桜嘉ちゃん、聞いて!コンビニで美しい人を見たの!」

「さ…笹原さん。」

「黒いフード被ってたんだけど、もう雰囲気から美形なの!」


雰囲気で美形だと分かるのなら、私もそんな空気を出してみたい。

冷静にそう思ったけど、黙っておく。


「それって百合ちゃんのバイトの所?」


んーと伸びをした百合ちゃんが、ついでのように頷いた。