去年の聖の誕生日は、雪が降った。

しんしんと降る雪を見ながら、寒い中、みんなで年越しそばを食べた。

…勿論、聖の要望。

プレゼントみたいな横文字のものは要らないらしい。


「桜嘉、ここの英訳わかる?」

縁側でボーっとしていると、後ろから照大の声が聞こえた。


「照大の学校の英訳が私に出来るとは思えないけど…。」

「英語は出来るんだから大丈夫だろ。」

唸りつつ、プリントを見せてもらう。

あ、これなら出来そうかも。