でも、すぐに普通の顔に戻って頬に触れる。

「…痛い。」

呟いた声に子供のようだと思った。

「桜嘉さん、いつまで池に浸かっているんですか。照大さん、桜嘉さんの手当てをお願いして宜しいですか。静綺さんは聖さんの。」

東仲さんはパッパと言うと、縁側に戻って台所の方へ向かって行く。


「大丈夫か?」


腕を掴まれて、ヒョイと立ち上がらされた。

振り向くと照大。

いつからそこに居たんだろう…。

「着替えて来いよ。」

…確かに、私から池の匂いが…。