「品川さん!!」

「…なに?」

「すっ好きです!!」

ああ…まただ。

「悪いけど、あたしはあんたの事好きじゃないから」

そう言い放ち、靴箱へ向かって歩いた。


ああ…どうしてあたしばっか、こんなセリフを言わなきゃけないの?

あとどれくらい…人を傷つければいいのだろう…


「早く…行かなくちゃ」





ガタンっ

靴箱を開けると、一通の手紙が入っていた。

紫色の封筒の裏には、『Merci ma cherie』と書いてあった。

「何これ…?」

とりあえずスクバに入れて、
ローファーを履き、
自転車置き場に向かった。




「!?」

あたしの自転車の上に、誰かが乗っていた。

かっ髪の毛が紫色!?

とりあえず、落ち着いて、

「あの…それあたしのなんですが…」


するとその人はこっちを向かずに


「早く後ろに乗れ!!!」

と叫んだ。

「は!?」

言われるがままに自転車に乗らされて、

発車した。