そしてすぐ、後ろに引かれた。
勢い余って俺は尻餅をつく。

「いってぇ……。」

俺が打った尻をさすっていると、

「身投げなんて考えちゃ駄目!」

上のほうから高めの声が聞こえてきた。
身投げ……?

俺はその言葉に疑問を持って反論しようとする。

「は?何言っ…」
「命はリセットできないんだよ!ゲームとは違う!一回きりなんだよ!」
「だからちょ…」
「産んでくれた親の気持ちも考えて!あなたの周りの人の気持ちだって!」
「話を聞け!」

全然話を聞こうとしない相手を制すように、俺は大声をあげた。
すると、そこにはビックリしたように目をまんまるくした、一人の女の子がいた。

「君はさっきの…」

そう。
俺の目の前には、さっき保健室で啜り泣いていた女の子が立っている。