ヴーヴー
すると前に向き直ったばかりの夢香からメールが来た。
“弥紗の話なんかしてごめん。
でも佑宇哉…もう自分を解放してあげて。”
俺は夢香からのメールを見て思う。
違う。
俺は俺のことが許せないんじゃない。
きっと心のどこかで可哀相な自分に酔ってるんだ。
そうだ。
そうに違いない。
弥紗という存在の呪縛に捕われてるわけでも、なんでもない。
酔ってるだけだ。
俺はそう自分に言い聞かせて、夢香に言う。
「謝るな。弥紗は関係ない。俺は自分に酔ってる、ただの人間のゴミだよ。」
フハッと意地の悪そうな笑いを残し、すごい勢い振り返る夢香も気にせずに寝ることにした。