さっきの少しの間に色々あり、どっと疲れた俺だったが、これと行って行く所もなくて教室に戻ることにした。
ちょうど3時間目が終わったところらしく、教室には休み時間らしいざわざわ感があった。
俺が静かに席に着こうとすると、汰壱の声が飛んできた。
「佑宇哉ー!!どこ行ってたんだよ。」
「トイレ。」
「朝からずっとトイレってどんだけ長いトイレだよ!」
なんでもいいだろ、と思いながら汰壱の話もスルーして席に着く。
汰壱はほぉって置いてほしい時だって、お構いなしに話しかけてくる。
そこはうっとうしい。
余計な詮索しないとこ、気をつかわなくていいとこは、人として好きだ。
俺と汰壱は根本的に正反対だ。
俺は嫌われ者。
汰壱は人気者。
俺はネガティブ。
汰壱はポジティブ。
俺はヒョロヒョロ。
汰壱はがっちり。
「はぁ。」
ついため息が出てしまうほど正反対だ。