「神花さん、まだ学校にいるみたい」

声をかけ、尋ねると
やっぱり集まっていた人たちは
神花先輩のクラスメイトで、
まだ学校に居ると言いながら、
彼女の机に残されていた、
そのノートを開いて見せた。


そこには、

『まだ学校。帰れないの』

そんな文章の後に、今日の日付。
時刻も入っていて、
それはついさっきの物だ。


「まだ学校にいるんだよ」

「影に連れてかれたんじゃない?」

「影の学校に」


神花先輩のクラスメイトの先輩たちは、
口々にそんな事を言った。


安藤先輩の言っていた話は、
実は結構有名なんだろうか。