ブチッ。

頭の中で怒りが芽生えた。

やっぱ健とか最低!!
なにが陸ワイフだ。
なんでこんな人に魅かれちゃったわけ!?

「健?ウザイよ」

思いっきり笑顔で言った。
それを見た千紗先輩は、

「槌田、りんちゃん怒らせたねー」

なんてのん気なこと言ってる。

「望月さん…?」

健は多少焦り始めた。

『ドカッ』

私は健のすねを思いっきり蹴りつける。

「いってー!!」

健がそう言ったかと思えばいきなり追いかけてきた。

「仕返し♥」

とか言いながら追いかけてくる。
…ピンチ。
たぶんものすごく大ピンチ!!

こんなことで死にたくはない!!
いや、死にはしないだろうけど…
とにかく殴られたくない!!

「健…?ごめんね??やめようよー」

必死で訴える。
でも全く意味なし!!

「やだね!!」

そう言ってまた追いかけ始めた。
あー、もう!!
こうなったらあの手を使うしかない!!

「先生ー!槌田先輩が!!」

そういうと図書委員担当のく桜嵜先生が

「ちょっと槌田くん!女の子を追いかけまわさない!!」

「は!?こいつ女じゃない!!」

えー、酷くないですか!?
さすがに傷つくから…

なんて考え…
どうやら私は感情が顔に出やすいらしい。

「あ、望月落ち込んだ??」

笑いながら聞くなー!!

「落ち込んじゃ悪い!?」

「ううん、今日はこれで許してあげる♪」

そういって優しく微笑んだ。