「…日向?…」 「俺、日向だってば」 日向は不思議そうな…でもどこかひどく淋しそうな、そんな顔をした。 「ねぇ…優どこ?」 「え?」 「優…どこにいるの…――――」 あたしの頬を一筋の涙がつたった。 ぽたりと床に落ちて、ピンクのカーペットにしみを作った。 「優…に…会いたいよ…っ…」 せきを切ったように涙が溢れた。 ――今まで抱えこんでいた思いと一緒に。