「…っ」 「あっ、里沙!」 里沙もどこかへ走っていってしまった。 あたし一人。 結局3人を探す時間もなく、ホームルームが始まった。 麻美と杏里は戻ってきたけど、里沙は結局帰ってこなかった。 どこかで泣いているのだろうか。 …全然ちくりともこない。 やっぱり大切な人を作りたくないという思いが、あたしの心の隅にある。 ―…あたしには、友達がいるのだろうか。