――…あれから、2年たった今でさえ。 人を好きになるのが怖くて。 ……好きになった大切な人を。 失うのが、怖くて。 「…」 このまま、また何もしないまま。 日向を失うのだろうか。 涙が頬を濡らした。 「…このままじゃ、嫌だ」 あたしの足は、動いた。 まっすぐ、日向のもとへ――。