「…だから、送ってくから。早くしろ」


「へ?送って…って、えぇえ?!あたし、別に一人でも平気だよ?!それに悠大の方が家、近いじゃん。わざわざ遠回りしなくても…」


「…いいから、行くぞ」




悠大はそう言うと、一向に動こうとしないあたしの手を取って、歩き出す。


そうすると、無理にでもあたしの足が動いちゃうもので。


少し前のめりになりながらも、悠大に必死についていく。


…てか、歩くの早。


無駄に足長いから、全然歩幅が違うし…


悠大は普通に歩いてるのに、あたしは早歩き…寧ろ小走りだよッ!!


それに…




「ゆー、だいっ!」


「…何」


「何って、手!!」




さっきから握られてる手が、熱い。