「一人の女に振り回されてバカだ」と嘲笑うか…?
それとも「大切な存在が出来てよかった」と褒めるのか?
どちらにせよ、過去の俺等はまず「ありえねぇ」と大笑いするに違いない。
今だって、驚いているぐらいだから。
『情報収集よろしくお願いしますよ?俺の方でもできる限り集めます。何か変な情報があったらすぐ連絡します。』
「おう、お前も気をつけろよ?色々な意味で…な。」
壱夜が動くとろくな事がない。
いろんな意味で。
究極の腹黒野郎の行動の大半は半殺しだ。
『分かってます。それは蓮夜もでしょう?お互い様ですよじゃ、俺はこれで失礼します。このことを臣(バカ)に説明しに行きます。』
絶対ろくな事を考えていない壱夜に呆れつつ「お前ほどじゃねぇ」と呟くとそのまま通話は切れた。