「それに、こっちには翼龍の皆さんがついてるんだ!お前なんか怖くねーよ!!」



はあ、と目の前の不良共に聞こえるように大きく溜め息を吐くと黒いカラーコンタクトを外して前髪をかき上げた。


そして顔を上げると椎名司達の顔から血の気が引き、顔色が悪くなっていく。


今頃気付いても遅ぇ。



「…たかが翼龍の傘下如きで俺を根暗扱いか…。いつから、そんなに偉くなったんだろうなぁ、守李?」


「さぁ?俺も知りたいなー…椎名司くん?」


「…っ…!?…よっ、翼龍のっ!?」



顔色共にさっきまでの罵声も止み、不良共は顔を引き攣らせる。



「だから、“我等が生徒会長、黒川蓮夜様”って俺言ったじゃん」



ニコニコと笑いながら椎名に近付いていく守李。