「…あぁ。つか、その気持ち悪りぃキャラなんとか何ねぇのかよ」


『無理ですよ。定着キャラですし…何より気に入ってますから』



絶対、今ニヤリと怪しく笑っている壱夜に口角が上がる。



「ふっ、なら仕方ねぇか…。で、お前が電話なんてどう言う風の吹き回しだ?」


『そちらに椎名隼の兄弟いますよね?』



俺は個人情報のファイルからいつくかピックアップしておいた指導対象者から椎名司の資料を見つけて個人写真を指で弾いた。


最近、黒桜で弱小不良集団を作り、リーダー的存在の男で椎名とその仲間を今日、絞め…指導しようとしていた所だった。



「あぁ…コイツなら“生徒会からの注意”をしに行くつもりだ。」



現状を伝えて、この後の“指導”の事を考えると口許が緩やかに弧を描く。



『あ、そうですか。なら、問題ないですね。あと…』