「相変わらず、一緒に登下校するくらい仲良いんだな。テルに統葉」


「そっりゃぁ、俺等兄弟だし?」



厭味を言ってもテルは動じずニコニコ笑うだけだが、統葉は明らかに引き気味で。



「俺、テル見たいに女タラシじゃねーし。お前と兄弟か本当に疑いてー」



統葉はそう言うと欠伸をしながらドカッと守李の寝ているソファーに腰掛けた。


そういうところが野宮兄弟は似ていると思ったが敢えて口には出さず、俺は会長用の椅子に腰掛けた。



「…っ…いって!…邪魔すんな!クソ葉!!!」



守李の腰の辺に勢いよく座った統葉に、眠りの邪魔をされた守李は怒り出した。



「うっせ、めんどくせー。俺の特等席で寝てる守李が悪りー」



こいつ等2人の低レベルな争いは、いつもの事なので放っておく。


俺は片付けなければいけない資料があった為、パソコンを立ち上げて資料の打ち込みを始めた。


俺が仕事を始めると、テルも自分の分の仕事をこなす。