「小百合って奴が雛乃を狙ってる可能性がある。

俺も気をつけるがお前も雛乃から目を離すな。なんか情報が入り次第お前にも教っから。」



「俺も臣に調べさせますね?

どうせ俺たちに近づこうと考えてる馬鹿な女なんでしょう?

雛乃に手、出したらそのときは男だろうが女だろうが容赦なくぶっ潰す…ただそれだけだ。」



低く言い放つと電話口から笑い声が聞こえた。



「ククッ・・・久々にお前が敬語使ってないの聞いた気がすんだけど?」


「煩いですよ?それだけ俺は怒ってるってことですよ。」



ふっと笑い愛しい彼女の顔を思い出し目を瞑る。




「穢れさせなんかしねぇよ、俺達の大切な姫なんだから。」




「そうだな、俺達のもんだ・・・今更誰かに譲れるかよ。」


蓮夜の発言に口元が緩んでいくのが自分でも分かる。



「俺たちも大分落ちるとこまできたみたいですね。」




「一人の女に執着するなんてな・・・」


二人して笑った。