『楽しかったね。また来年も来ような』


[あ、そうだね]


来年まで高弘は私のそばにいるんだろうか?

『何時に着くかな?』




『朱莉?聞いてる?』






『朱莉?』



[あ、ごめん。何?]



『どうした?何考えてるの?』



[何でもないよ。]


『朱莉、何かあるならちゃんと話してくれよ』




[うん。あのね、昨日の夜…]


『夜?』



[寝言で愛してるよって]



『俺が言ったの?』



[うん。]




『俺すごい朱莉のこと愛しちゃってるから』



『寝言にもでちゃんだな~』



『アハハ』



[…]



[違うの]


『違う?』



[うん。愛してるよ。美里って言ってた]



『美里?』



[うん]




『あ~じゃあ昔の夢でも見てたのかな?』



『誤解するなよ。ただの寝言だから』




[…]



『そんな顔するなよ。
朱莉ちゃ~ん』



高弘は私のほっぺたをつまみながら言った。



[ちゃかさないで]



私は高弘の手をはたいた。



ガチャン



高弘のジュースが床に落ちた。



[ごめん]


慌ててバックからタオルをだした。


『いいよ。俺がやるから。』


高弘は怒った口調で言った。