1年も付き合っていたのに、 終わる時がこんなにも あっさりだなんて 思っても見なかった。 雪で凍った路面と 車のタイヤが擦れる音が リアルに聞こえる。 次第にその音さえ 聞こえなくなって、 晃の言葉が 脳内をこだまする。 “別れてほしい” その言葉がどこか 別の星の言葉に気がして この星の言葉だって 信じたくなくて、 理解できなかった。 理解したくなかった。