「あたしは、友美に騙される気はないから。あたしは、千夏という人間をよく知ってるもの。そこの誰かさんと違って、幼い頃からずっと一緒だもん。誰よりも千夏のことわかってるから」



 …美里…。



 …あたしの心に、光が差し込んだ気がした。



 そそくさと逃げ出すあたしのあとを追いかける美里。



「千夏!逃げないでいいよ」



「へ…?」



 美里があたしの腕を掴んでそう言った。