佳苗ちゃんは、少し黙ってたが、「うん」と頷き、教えてくれた。



 ゆうちゃんのお父さんの転勤。



 本当は寮生活できるけど、親がそれを拒んでること。



 そして、むこうの学校の方がゆうちゃんにとって、いいことを学べること。



 すべて教えてくれた。



「…あたしとしては、祐馬にはこっちに残ってほしいのよ。思い出の場所で学生時代を歩んでほしい。でも、親が許さなくて」



 あたしも、残ってほしい…。