「もうこんなことしないで…。何があったの?聞いてあげるよ」



 あたしは、朝のことを話した。



 美里は最後まで、口をはさまず聞いてくれた。



 あたしの、泣きじゃくった声を。



 そして、最後にぽんと頭をなでた。



「辛かったね…。言葉も、キスも」



「…ん…。あたしは、ただのキス人形じゃないかなって…」