「………家庭内事情?」

「…ダメだろ」

「…だよね」



玖音は溜め息をつくと、また口を開いた。



「自宅療養でいいんじゃね?」

「自宅、療養?」

「あぁ。まだ完治していないってことにすりゃ、いいんじゃね?」

「‥そっか」



僕は携帯を取り出し、あの人に電話をかけた。



《‥はい》


「あ、僕」


《…え、誰》


「浬音」


《…………浬音ちゃんっ!!!??》


「うん」


《え、嘘っ!?マジ!!!大丈夫!?》


「ん、平気。だいクンにお願いがあるんだ」


《なに!?》


「また暫くの間、休む。自宅療養するから」


《わかった!!いいよ!》


「ありがとう。だいクン」


《ゆっくり休むんだよ!!!》


「はーい」



僕は電話を切り、携帯を直そうとした。