「お前が‥」



魅倉は目を見開きながらも、頭の中を整理しているようだった。


そして探るように、言う。



「お前が、黒猫の総長なら……もう1人いるはずだよな‥野良猫が」


「…あぁ」


「‥‥そいつは…お前の腕に抱かれてる奴は‥、女?」



県No.1の総長は少しびびっている


あぁ‥僕のせいで初日から失敗


父さんに怒られる‥



僕は不安を感じ始めた。



「浬音は男だ」

「玖音‥?」

「浬音は俺と同じだ」



あぁ‥

玖音は優しい



「…玖音」



貴方は‥

こんな時でも

僕を守ってくれるんだね‥



僕は玖音の首に腕を回した。