「流石に女の浬音を黒駕高校で1人にはしたくない」

「‥玖音」

「俺がずっと側に居れるわけじゃないからな」


僕は玖音の服の裾を掴んだ。

玖音は何も言わずに頭を撫でてくれた。


「だから幹部を連れて行く」

「「「「「え‥」」」」」


みんなが唖然としている。

総長、副総長、幹部までが黒猫を離れるのだ。


みんなの頭の中には不安が溢れている。


「問題ない。お前達は十分力がある」

「玖音が言うんです。大丈夫ですよ」

「そーそー!!大丈夫だって!!」

「‥だい、じょぶ…」


みんなは小さく頷いた。


玖音はそんなみんなに言う。


「俺はお前達を信じている。黒猫が全国No.1でいられるのは、お前達のおかげだ」

「「「「「‥総長」」」」」

「お前達が危険な時は知らせろ。必ず助けに行く」


その言葉にみんなは大きく頷いた。


そして黒猫の集会は終了した。



「大丈夫だ。お前は俺が守る」


玖音は小さな声で僕に囁いた。


僕は頷き、玖音の手を握った。

玖音は小さく微笑むと、僕の手を引き倉庫を出た。



学校に行ったことのない僕、なんだか不安をかんじていた。

玖音や幹部みたいに‥ちゃんと通えるだろうか…


「心配するな」

「…え」

「浬音は俺が守る」

「…うん」

「浬音は浬音だ」


玖音はそれだけ言うと黙った。


僕は玖音が好きだ‥

優しい玖音が大好き。