僕と玖音は門を抜け、校舎内に入った。
大きく広い綺麗な廊下を通り、階段をあがり一番上の階に行った。
玖音は理事長室を知っているらしく、僕は手を繋いだまま玖音について行った。
「これが理事長室だ」
理事長室‥?
ここが?
凄く‥おっきい……ホントに理事長室?
「理事長室だよ」
「え‥」
「浬音は分かりやすいから」
「‥玖音のバカ」
僕が頬を膨らませて言うと玖音はクスッと笑い、僕の頭を撫でた。
玖音は理事長室のドアを開けた。
「…え‥」
僕は驚いた。
そこには黒猫の幹部と……懐かしい人がいた。
「わぁー!!!わぁー!!!玖音も浬音もカッコいいねー!!!!」
「‥理事長うるさいですよ。消えて下さい」
懐かしい人…理事長の、叫びに幹部の櫻木 閨杜(サクラギ ケイト)が酷いことを言う。
理事長は「うわぁーん!!」とか言いながら僕に抱きついてきた。
「うっ」
「うわぁーん!!浬音ちゃーん!!!!」
「‥だいクン」
「浬音ちゃーん!!!!!!」
理事長こと‥だいクン。
だいクンこと‥龍雅 大悟(リュウガ ダイゴ)
父さんの弟。