「玖音さん…」
今まで黙っていた或が、玖音の名前を呼んだ。
「今まで黙っていましたが‥浬音が離れたのはアンタの為だ」
「は‥?」
「或、言わなくて‥いい」
或は僕を支えながら、顔を歪めた。
「ダメですよ…このままじゃ浬音が…りーだけが悪者じゃないか!!」
「‥もう僕は、気にしてない」
僕が言うと或は首を振った。
そして或は言う。
「玖音さんの代わりに浬音は死ぬ。玖音さんがやらなければならない仕事は浬音が代わりにする」
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